研究用情報システムの設計・開発

研究活動で蓄積したデータやテキストの検索を可能にするデータベースやテキスト検索システム、研究コミュニティで共同利用するオンラインアプリケーションなど、研究活動を支援する情報システムの設計と開発を行います。

よくある失敗事例

  • 分野研究者にとって「当然のこと」が仕様から漏れてしまい、完成したシステムも使い物にならなかった
  • 必要な機能を満たしたシステムが完成したが、使い方が難しくて一部の人しか使えなかった
  • 仕組みを理解している担当研究者が転任したら管理できなくなった

アプローチ

研究領域にとっての常識はその研究領域の知識を持っていなければわかりません。そこで、必要最低限の領域知識を習得した上で、システムのユーザとな る関連研究者の調査やヒアリングを重点的に行い、システム要件を定義します。その上で本当に必要な機能だけを備えたプロトタイプシステムの開発を行いま す。

プロトタイプを利用することで、「当然あるべき機能」が欠けているといった問題を早期に発見することができます。また、設計書からは読み取りにくいシステムの操作性も確認できます。プロトタイプですので、修正も比較的短期間に行うことができます。

その後で本格的なシステムを開発する際には、プロトタイプを元に設計書を起こし、さらに細部についてはプロトタイプを元に議論することにより、「思っていたものと違うものができてしまう」「使いにくいシステムができてしまう」というリスクを避けることができます。

担当研究者が転任してしまった場合でも、新規の担当者はプロトタイプを触って基本的な仕組みを理解できます。また、いきなり本システムを管理するのは、間違えてしまった場合の被害が大きいので心理的にも負担になりますが、プロトタイプならば安心して練習できます。

ご了承いただきたい点

知識を習得するための時間や、研究内容を理解するための打ち合わせが必要になります。可能であれば研究会などにも参加させていただきます。また、研 究領域によって日頃使い慣れている情報システムが異なるため、どのようなシステムを使っているのかを見せていただくこともあります。